***ワークス系***

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大多数のレースをされている方が将来はワークスに入るか、ヨーロッパで走りたいと思っているんでは
ないかと思います
これはいつの時代もそうだと思います

私が当時いたワークス系のチーム(私は単なる雑用でしたが 笑 )のお話をしたいと思います
鈴鹿に住んでレースのイロハを覚えている過程で、自分がトップライダーになるのに足りない部分が
10000個くらいある事にすでに気が付いていました、、

それはレースという世界に入って日が短いという事もありますが、当時のサーキットの混雑から
全く練習が出来ない(鈴鹿は月1、30分の予約しか原則取れない)事が一番の原因でした

中山や美祢まで行く人もいましたが、お金にそんな余裕は無く、働いて働いて整備して、Jレーシングや
HRCの壮行会を高いお金を出して走る、というあまり素人目にも良くない状態で走行枠を確保していました。他の人よりかは走っていたのではないでしょうか

南コースができ、マシンを走らせる時間は大幅に増え、マシンには慣れましたが、5速6速からの減速、
高速コーナー等は中々ビビッて走っていました

そんな中、そのワークス系のチームの来年の構想に昇格するライダーが1名増えるよ、と聞かされ、
誰かと思うと、ジュニアで一日に2勝上げる様な速いライダーでした
同じ部屋に住む事になり(自分の部屋が一つ開いていたので)色々お話を聞いて、ライディングを
教わっていたのですが、レベルが違いすぎてあまり参考になりませんでした、、

実力もさる事ながら、ワークス系に割り込んでチームにサポートを受けるには、ワークス系のタイヤ、
オイルなどの関連が無いと難しいんだなとその時感じました
もちろん人柄は最重要ですが

ダンロップの現場のトップの紹介で「元気のいいライダーがいるので世話して貰えないか」と話が
あったとオーナーから聞きました
オーナーに「例えば地方のスーパーノービスとかが走らせて欲しいと来たらどうしますか?」と
聞いたら、「国際A級のレース以外は見ていないので、全部断る」と言っていました
大体大きなチームのトップは情報交換しているので、そのトップの話に出てきて、「面倒見て欲しい」
と言われれば考えるけど、話に出てこない(敵対している、もしくは別のメーカー系)ライダーに
関しては一切興味が無いし、勝手にやればいい、みたいな感じでした

その時思ったのが、レースは全国レベルの大きなチームに入って、先輩にイロハを習って、その中で
優勝を目指す、これがレースの世界で生き残り、トップチームに入る条件なのではないかと思いました
逆に言えば、ノービスの頃から自分を売り込むライダーも多く、いかにして顔と名前とリザルトを
アピールするか、ピットであっても、パドックであっても必ず挨拶するか、色々質問するか、これは
非常に大切な事なんだな、と思いました

過去に、スーパーノービスと言われたライダーがジュニアで資金難で続かなくなった人が五万といます
また、実力がありながら自費で全日本を回っているライダーも沢山います
要は、どのチームも自分のチームのライダーがかわいい訳で、ライバルのチームのライダーは
面白くないのです
トップ同士が知り合いでないとか、小さなチームのオーナーが大きなチームのオーナーに挨拶も
無ければ、全く接触することすらありません
トップ同士の会話は結構ライダーの人選まで行っています
その流れに入っていれば、ノービスの頃から気に掛けられます
昔で言えば鈴鹿であれば、なんと言ってもチームコウサカ、高坂さんの一言は絶大ですし、ワークスの
3軍みたいなチームでした(ホンダ系では一番でした)
ヤマハでは名古屋のチームYDS、SP忠男、スズキではミラージュ関東、が飛び抜けてワークスと繋がって
いたのではないでしょうか
テクスポはショップ系の別ラインだと思います
今ではチーム高武、RC甲子園などもワークス直径ライダーが集まるチームだと思います

レースを実際にやっているライダーの方は、真剣に3,4年やるなら、引越ししてでも直径チーム員に
なんとか潜り込み、頑張ってリザルトを残せば、地方の大きなショップにいるよりも何十倍もチャンス
が待っています
なぜなら、オーナーがワークスのトップと同じ時代にレースを一緒にやっていて、普通に友人として
そのライダーの名前が会話に出て来るからです
過去のワークスライダーで、「え、この人よりもこの人の方が速いのでは?」と言った事を感じた人も
いると思いますが、同じくらいの速さであれば人間ですので知り合いを優先させます
ワークスチームはチームに入れば「この位の成績は残せる」という位に育ててくれますので、ライダー
も小さなチームに居るより物資の両面で密度の濃い1年をおくれます
ただ、大きな怪我などをすると、チームも育てられないので、故障の多い選手はイメージ的に外されます

私はタイムも良くないのでチャンスはありませんでしたが、タイムが出たら今年国際A級で使っている
マシンを貸してあげると言われていました